2004年に起こったプロ野球のストライキの背景
2017年シーズンが終了するまでの時点で、日本のプロ野球でストライキが実施されたケースは2004年に起こった球団再編問題に絡むストライキが唯一です。
2004年のシーズン途中、大阪近鉄バファローズとオリックスブルーウェーブの合併構想が表面化し、その後一部の球団のオーナーが球団数を8から10程度に削減して1リーグ制に移行する計画をすすめていたことが明らかになりました。日本プロ野球選手会はこの方針に反発してオーナーとの対話を試みようとしましたが断固として拒否する姿勢を示しました。この時行った傲慢な発言が、選手会のみならずファンや政財界、果ては多くの一般の人の反発を招きました。
選手会はストライキ権を確立し、日本野球機構に対して2リーグ12球団の体制の維持とそのための球団の新規参入を求めました。交渉は数度にわたって行われましたが、最終期限までに機構と選手会で合意に達しなかったため、9月18日と19日の2日間にわたってストライキを敢行し、この2日間に行われる予定だった試合はすべて中止となりました。
ストライキは9月22日と23日の2日間にわたって行われた交渉で選手会と機構が合意に達したことで終結しました。球団数は維持されることとなり、翌日の9月24日には近鉄とオリックスの合併が正式に発表されました。その後、2005年シーズンから新規参入を希望する企業の公募と審査が実施されましたが、その結果新しく創設された球団が東北楽天ゴールデンイーグルスです。